トヨタ アルファード ANH25W
CVTオイルパン洗浄・ストレーナー交換、トルコン太郎によるCVTオイル全量圧送交換のご依頼です。
長野県須坂市からお越しいただきました。
遠方からのご入庫ありがとうございます。
現在の走行距離は217,157KM。
入庫前にフォームからお問合せメッセージをいただきました。
CVTからの異音かどうかははっきりしませんが、特に寒い季節の発進後の無負荷時にウィーンと音がします。
異音発生時はニュートラルにして鳴っておりエンジンの回転数と同期しています。
発進直後のブレーキを掛けた後になるケースが多く、寒い時期にしか発生しません。
十分に暖機をすれば発生しないように感じます。
CVTの機能には問題が無さそうで、変速ショック等も問題ないレベルと思っていますが、朝イチの異音が気味悪いのと、これまで、おそらく無交換と思われるので、ぜひ交換したいと思います。
中古で購入されたということで、CVTオイル交換の履歴は不明とのことです。
症状がCVTオイルの劣化によるものと推測されます。
CVTに対して、唯一実施できるメンテナンスがオイルパン洗浄・ストレーナー交換、CVT内部洗浄・全量圧送交換になります。
劣化しないオイルはありません。
今回の整備で改善できることを願って作業を始めます。
作業前の事前チェックをします。
走行試運転は問題なし。
走行距離を考慮すると、エンジン・CVTともに良好な印象です。
外部診断機による故障コードチェック。
いくつかの故障コードが入っていましたが、CVTオイル交換に支障をきたすものではありませんでした。
リフトで持ち上げます。
アンダーカバーを取り外します。
サブフレームのサポートも作業の障害になるので外します。
CVTミッション、準備完了です。
ドレンプラグを外してCVTオイルを排出します。
真っ黒なオイルが出てきました。
オイルが抜けたらオイルパンを取り外します。
ミッション内部の様子です。
オイルストレーナーは真っ黒です。
取り外したストレーナーとオイルパン。
見てください、この黒さ。
マグネットには鉄粉がたっぷりと吸着しています。
この量です。
鉄粉を丁寧に除去していきます。
オイルパンの底を軽く拭き取るだけで
白いペーパーウエスが真っ黒に・・・。
オイルパンをピカピカになるまで磨きます。
マグネットの鉄粉も徹底除去。
新車時の状態へ戻りました。
今回のCVTオイル交換に使用する部品一式です。
オイルストレーナー
吸い込み口から見える内部のフィルターは黒々しています。
新品は薄い黄色でした。
メーカーの規定トルクで締め付けします。
新品のガスケットを挟んで、
オイルパンもメーカー規定トルクで締め付けします。
トルコン太郎を接続します。
圧送交換に入る前にオイルパンから抜けたオイル+αを補充します。
20系のアルファードCVT車は、この作業で4リットルのオイルが抜けてきますが、今回のお車は3.5リットルしか抜けてきませんでした。
20万KMの走行でオイルが減ってしまったようです。
左のボトルは最初に抜けたオイル。モニターは新品のオイル。
4.5リットルの補充をしました。
エンジンをかけると、CVT内部に残っていたオイルと補充した新品オイル4.5リットルが混ざり合ってトルコン太郎のモニターに流れてきます。
4.5リットルの新品オイルが入っていますが、抜き取り油と比較してもほとんど変わりません。
内部のフィルターは全く見えませんが、想定の範囲内です。
それでは、1回目の圧送交換をします。
この工程はCVT内部の洗浄を目的に行います。
10.5リットルを使用して1回目の交換が終了しました。
フィルターがかすかに見える状態ですが、オイルは黒いです。
抜き取り油と比較するときれいにはなりましたが、黒いのでもう1回洗浄を実施します。
2回目のCVT内部洗浄になります。
2回目の圧送交換が終了しました。
左の新油と比較すると、少し黒っぽいですが充分な結果です。
抜き取り油と比較すると、一目瞭然です。
2回目の洗浄が無事に終わりましたので、次は最終交換です。
初期補充から洗浄1回目・2回目に使用したアイシンCVTオイルから、本命オイルを入れ替えます。
ワコーズ最高峰CVTオイルプレミアムSです。
滑らかな変速フィーリングと高い動力伝達能力を両立した高性能プレミアムCVTオイルです。
使ったら分かる本物の高性能オイルです。
それでは、ここからが本番です。
最終交換スタート。
10.5リットルの交換が終了しました。
新品オイルと透明度が同じまでになりました。
ほんの数時間前までは左の状態だったものが、ここまで透明になりました。
見ていて本当に気持ちが良いです。
ここまできれいにするために、初期4.5+1回目10.5+2回目10.5+3回目10.5リットル、合計36リットルものオイルを使用しました。
最後にフルードレベル調整に1リットルの補充が必要ですので正確には37リットル使用です。
大量のオイルを使用して、洗浄と交換をしますので費用はかかってしまいましたが、できる限りのことはやりました。
交換しただけで終わりではありません。
外部診断機を使用して、メーカーの規定する温度に合わせてフルードレベル調整をします。
レベル調整後はガスケットを新品に交換します。
そして、規定トルクを守って締付。
作業後は走行試運転、故障コードの再チェックを実施して、すべての工程で問題がなかったことを確かめます。
朝9:00のご入庫で、完成お引渡しは夕方18:00。
お客様にはお待たせして申し訳ない気持ちでいっぱいですが、営業時間のすべてをこの1台のために使用して取り組むCVTオイル交換でした。
抜き取り油と作業後の比較。
本格的CVTオイル交換を実施した証です。
数リットル交換しただけでは、ここまできれいになりません。
お客さまの声をいただきました
交換後は気持ちの良い車速の伸びに大満足
おすすめ度 ★★★★★ 星5つ
ホームページを拝見し、同一車両の実績がありましたので依頼しました。
アルファード240S キョリ21万キロ。先日はCVTのオイル交換、大変にありがとうございました。
21万キロも走っているので何が出て来るのか?恐る恐るのお願いでした。
交換前の状態でも「さほど問題は無さそう」と思っていましたが、、、結果はまっ黒なオイルと大量のスラッヂ、きわめつけは、オイル量不足!交換してもらって良かったです。交換後は気持ちの良い車速の伸びに大満足です。
ニュートラルからドライブへ入れた時のショックも優しくなり、一番の懸念事項であった寒い朝の走行直後の「ウィーン」と「ガラガラ」の混じった異音は完全に解消しました。
オイル不足やフィルターの詰まりによるベーンポンプの唸りだったのでしょうか。
非常にマズい状態でした(汗)この車は14万キロで購入したもので、購入時の冬から異音を発生していた事から、このタイプのCVTと使っている車両は10万キロあたりでのオイル交換は必須ですね。
交換は丁寧で確実な作業をしてくれる「オートサプライ鈴木」さんでぜひ!!※時間が無くご連絡が遅くなりまして申し訳ありません。
帰り道に電話を入れたくなるほど感動ものでした。娘のラパンもお世話になりたいです。
お問い合わせ
ご相談やお問い合わせはフォームからお願いします。
お見積り・作業依頼は車検証をご用意のうえフォームをご利用ください。
ご予約はお電話でも受付可能です。
タップで電話がかかります。
車検証をご用意の上お電話ください。
作業中や来店対応中は電話に出られない場合があります。