平成16年式 クラウン GRS182
群馬県前橋市からお越しいただきました。
エンジンドライアイス洗浄のご依頼です。
ドライアイス洗浄機を使用して、直噴3GRエンジンンの吸気バルブとポートに堆積するカーボンを除去します。
現在の走行距離は65,017KM。
経過年数の割に走行距離は少な目です。
ドライアイス洗浄に入る前に事前チェックをします。
走行試運転でエンジンの調子を確認しておきます。
全体的に少しですが回転が重い感じでした。
調子としては悪くありません。
続いて外部診断機を使用して故障コードの確認をします。
ライブデーターも確認しておきます。
排気ガスの状態を確認。
事前チェックでは一切の不具合はありません。
それでは、作業に入ります。
シルバーのカバーをはずします。
サージタンクを外すとマニホールドが確認できます。
オイルが付着しているのはブローバイガスからのものです。
マニホールドを外し逆さにするとスワールコントロールバルブにカーボンが付着していました。
吸気ポートを覗いてみましょう。
走行距離65,000KMの吸気バルブの様子です。
それなりには堆積しています。
ドライアイス洗浄機を準備して洗浄を開始します。
画像出典元:グリーンテックジャパン
ドライアイス洗浄の原理
- 高速でドライアイスペレットを吹き付ける。
- ドライアイスが高速で対象物に当たる。
- ドライアイスの極度の低温(-78.9 ℃)による熱収縮の効果により付着物が急速に冷却され、割れやすくなる。
- 剥離した付着物と母材との間にドライアイスが入り込んで急激に気化し、その体積が750倍へ膨張変化し、この体積変化により付着物が洗浄対象物より剥がれる。
- ドライアイスは気体へと昇華し付着物だけが残る。
出典元:ウィペディア
カーボンを狙って何度も打ち付けていきます。
ドライアイスが上手く当たるとカーボンが吹き飛んでいきます。
ポートが狭く、バルブも奥深いので命中させるのが難しいです。
熱でカッチカチになっているカーボンは、ドライアイスが当たっても簡単には剥がれてくれません。
6気筒12バルブと格闘すること数時間、やっとここまできれいになりました。
新車のようにきれいになった吸気バルブとポート。
気持ち良いですね。
マニホールドとスワールコントローブバルブ
こちらの面はエンジンの燃焼室を向いている方です。
オイルとカーボンまみれになっています。
ドライアイス洗浄できれいになりました。
ピカピカで気持ち良いですね。
スロットルバルブの洗浄をします。
ここはドライアイス洗浄は使用できません。
定番のワコーズのスロットルバルブ専用クリーナーを使います。
見にくいですが、バルブの向こう側はカーボンで真っ黒です。
ピカピカになりました。
エアサージタンクの洗浄をします。
こちらもドライアイス洗浄は使用しません。
洗浄液で洗浄しています。
こびり付いたカーボンはブラシを使用してゴシゴシ洗います。
洗浄液が茶色になってしまいました。
洗浄が終わりましたので元通りに組み付けします。
ガスケットは全て新品に交換します。
マニホールドを組んでいます。
組み付けには、専用工具を使用してメーカー規定値で締め付けします。
スロットルボディのガスケットも交換します。
エンジンがかかる状態まで組み付けが完了しました。
さて、エンジン始動です。
スイッチON、エンジンスタート!
キュキュキュキュ、ブルーーン!!
何の問題もなく一発始動です。
学習値を初期化しているため、初期学習が落ち着くまでアイドリングで様子をみます。
落ち着いてきたら外部診断機でチェック。
問題ありません。
それでは、走行試運転へ行ってきます。
慎重にアクセルを踏み込んでいきます。
明らかに軽い吹き上がり。
低速域、中速、高速域と気持ちよく回転が上がります。
吹き上がりだけでなく、レスポンスも最高です。
新車のようなレスポンスと表現したら良いでしょうか。
最後に故障コードチェックをしてお車のご返却をなりました。
作業後にお客様の声をいただきました。
お客様の声
お客様の声
こんにちは。ドライアイス洗浄に興味がありました。
オーバーホールよりリーズナブルで同じくクリーニング出来るショップが近県にありうれしかったです。
ただ初めてで不安もありましたが、説明も大変わかりやすく丁寧で安心して車を預けられました。
作業後は写真でくわしく見せてもらい誠実な仕事をしてもらった満足もありました。
ドライアイス洗浄後はエンジンの吹け上がりが良くなりスムーズに回転が伸びる感覚です。
回転が良くなったので燃費は悪くなると思ったら通勤街乗りでも燃費は良くなりました。他の整備もお願いしたいと思っています。
群馬県前橋市 O様より