
平成22年式 日産スカイラインクロスオーバー
型式 DBA-J50
ATオイルパン・ストレーナー洗浄メンテナンスと
トルコン太郎によるAT内部洗浄・ATF全量圧送交換のご依頼です。
群馬県からご入庫いただきました。
遠方からのご入庫ありがとうございます。
「スカイラインクロスオーバー」
非常に珍しいお車です。

エンジンはVQ37、3700CC、
ハイパワーエンジンです。
搭載されているミッションは7速AT。
もちろんレベルゲージはありません。
少々難易度が高いATF交換になりますが、オートサプライ鈴木では、フーガやスカイラインなど同型7速ATのATF交換を何台も経験しておりますので問題ありません。

走行距離は52,036KMです。
新車からの経過年数を考慮すると少な目の走行距離になります。
それでは事前チェックから開始します。

走行試運転で作業前の調子を確認します。
ハイパワーエンジンから生み出されるパワフルな走り、ATはスムーズで快調です。

外部診断機を接続して故障コードをチェック。

問題なしです。
それでは、作業に入ります。

車をリフトアップします。

ATオイルパンです。

オイルパン内部のATFを抜き取ります。
走行距離は少ないですが、ATFは濁った汚れ方をしています。

サンプルを採取しておきます。

オイルパンを外すと、ストレーナーとバルブボディASSYが現れます。

ストレーナーを外します。
AT内部の汚れは軽度でした。

外したオイルパンです。

鉄粉回収用のマグネットが2個装着されています。

近づいてみます。

走行距離5万KMでもこの付着量です。

鉄粉をふき取り丁寧に洗浄します。

オイルパン底の汚れはどうでしょうか。

白いペーパーウエスが真っ黒になりました。

オイルパン洗浄後です。

マグネットも新品同様に再生しました。
つづいてストレーナーの洗浄作業です。
メーカーからストレーナーの部品供給がない場合は、取り外し洗浄して再使用します。

ストレーナーは真っ黒になっています。
固定されていたボルトの跡がもとの色です。


吸い込み口のフィルターに異物の付着が確認できます。

裏側は全面メッシュのフィルターになっています。

ストレーナー外部の汚れとフィルター内部の異物を洗い流します。
過去、何台ものストレーナ洗浄をしておりますが、内部の異物を洗い出すのは独自の工夫があります。

洗浄が終わりました。

フィルターも新品同様に再生完了です。


フィルターに付着していた異物はすべて取り除きました。

ストレーナー内部を洗浄した液を受けたトレーです。
細かな銀色の粒はフィルター内部に付着していた異物です。

ストレーナーを取付け、メーカー規定値で締め付けします。

オイルパンも取付け、メーカー規定値で締め付けします。
トルコン太郎を接続してATFを補充します。

ATオイルクーラーラインにトルコン太郎を割り込ませます。

トルコン太郎接続完了。


左のボトル:オイルパンから抜いたATF
右のモニター:これから給油する新しいATF
オイルパンから抜けたATFと同量の新しいATFを補充します。
この補充を初期補充といいます。
初期補充にはアイシンAFW+を使用します。

5リットルの初期補充の後にエンジンを始動します。

AT内部に残ったATFと初期補充した新しいATFが混ざりあって、トルコン太郎のモニターに流れ込んできます。

オイルパンから抜いたATFとの比較です。
少し赤味が出ましたが、濁りがあって内部のフィルターが確認できません。
AT内部の洗浄を目的としたプレ洗浄をします。
ATF全量+αの10リットルでATFを全量入れ変えていきます。
それでは、圧送交換スタートです。








10リットルの全量圧送交換が終了しました。


フィルターもくっきり確認ができるまでになりました。

オイルパンから抜いたATFとの比較。
このきれいなATFがAT内部の汚れをきれいに洗い流していきます。
ここまできれいに洗浄ができれば、最終交換の高性能ATFの性能が十分に発揮することが可能になります。
最終交換に使用するATFは、ハイパフォーマンスATF、「ワコーズATFプレミアムS」です。

ワコーズATFプレミアムS
ATF交換不要とされている最近のATにも最適なATF。
交換した直後からスムーズな走りを体感することができますが、AT学習が進むにつれて、さらにその高性能を体感できるプレミアムなATFです。
AT内部の洗浄が終わりましたので、本命の高性能ATFと入れ替えします。
2回目の圧送交換スタートです。








10リットルを使って全量圧送交換が終了しました。


すばらしい透明感です。

オイルパンから抜いたATFとの比較です。
徹底的な洗浄作業と全量圧送交換により、AT内部は新油同然まで再生されました。

全量交換の後はATFレベル調整です。
規定温度まで充分に下げていきます。

外部診断機を使用して、規定温度に合わせます。
すぐに規定温度をオーバーしてしまいますので、素早い作業が必用です。

レベル調整のオーバーフローで出てきたATFは、きれいで透明感がすばらしいです。
ATF交換が終了した後は走行試運転と故障コードのチェックをします。

まずは走行試運転へ。
交換前と比較して、エンジンパワーをしっかりと受け止め、力強さのなかにもスムーズな走りを感じます。
ワコーズATFプレミアムSなどの高性能ATFに交換した直後は、交換前に比較して「いくらかスムーズになったかな?」程度の体感になります。
しかし、お車をご返却した後に高性能ATFに対応した学習がすすむと、その性能をさらに体感することができます。
新車のようなスムーズな走りを体感することができます。


故障コードも問題なし。
朝9:00にご入庫いただいて、当日18:00のお引渡しになりました。
お客様の声

変速のスムーズさからくる速度の伸びが作業前と別物
お客様の評価 ★★★★★ 星5つ
残暑厳しい中、非常に丁寧な作業及び、実施中の画像撮影と説明を頂きまして、ありがとうございました。
帰途は高速でと思っていましたが街乗りでの違いは体感できるのか?を試してみたくなり一般道で帰宅しました。結果はアクセルに足を乗せた瞬間から感じ取ることができました。
ほんの少しアクセルを踏み込んだ際の進み方、変速のスムーズさからくる速度の伸びが作業前と別物でした。
エンジン出力を動力へ変換する箇所ですので多少変化は感じ取れるかな?程度に考えていましたがここまで変わるものかと正直驚きました。
ECUの初期学習があるとのことで、まだ秘めたポテンシャルが見えておりませんが、その時が来るのが楽しみです。御社の存在を知ったのは、何気ないネットサーフィンからでした。
偶然にもHPにたどり着き、そこでBLOGの作業実績内容に目が釘付けとなりました。
私も自身で車やバイク作業を行いますが今回の作業を自身で実施した場合、同様の工程を踏むだろうという感覚が一致していた事、またディーラーで同作業は出来ないの回答が依頼の決め手となりました。悲しいことに、ディーラーや市内の車屋等で行う作業は、コストの兼ね合いなのか必要最低限(パーツ洗浄等)しか実施しないのが大半であり後日手直しをするようなことが多かったです。
御社であれば他の作業も手抜きなく実施していただけるだろうなぁと感じました。
アンケートご協力ありがとうございました。
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