ドライアイス洗浄

【ドライアイス洗浄】EGR流量エラーによる警告灯が点灯したCX-5の煤カーボン除去

埼玉県上尾市 ドライアイス洗浄機設置店 オートサプライ鈴木です。

 

ご紹介するお車は 平成27年式 マツダ CX-5 KE2AW SKYACTIV-ディーゼル2.2搭載車です。

 

EGRの詰まりが原因でチェックエンジンランプが点灯してしまったということでドライアイス洗浄によるディーゼルカーボンクリーニングのご依頼をいただきました。

 

CX-5に限らずアテンザ、アクセラなどSKYACTIV-ディーゼル2.2搭載車において定番になりつつあるトラブルとなります。

 

 

埼玉県ふじみ野市よりご入庫いただきました。

数ある自動車整備工場の中から、オートサプライ鈴木をご指名いただきまして誠にありがとうございます。

 

車両情報

車名 CX-5 メーカー マツダ
型式 LDA-KE2AW グレード XD L Package
初度登録年月 平成27年8月 入庫時走行距離 143,874KM

 

受付を済ませて、早速作業を開始します。

 

現在の走行距離は143,874KM

以前点灯していたチェックエンジンランプの点灯はありません。

 

事前チェック

走行試運転と外部診断機で事前チェックを実施します。

 

走行試運転は全く問題がありません。

 

外部診断機で故障コードを確認します。

 

故障コードはありません。

リセットをしてから検出されていないようですが、EGRの詰まりが解消したという訳ではありません。

 

アイドリング時の吸入空気量を見て「EGRの詰まりは間違いない」と確信しました。

 

マツダSKYACTIV-ディーゼル2.2エンジン搭載車において、EGR流量エラーによるチェックエンジンランプが点灯した場合は90%以上の確率で、ドライアイス洗浄の他に「EGRクーラー交換」が必要になります。

EGRクーラーの交換が必要になるのは、EGRパイプの閉塞が原因でクーラー内部でも閉塞が起きてしまうからです。

 

実際の作業では、EGRクーラー内部の洗浄を実施して閉塞状況を確認します。

煤カーボンによる閉塞が20%未満の場合は再使用、20%以上の場合は新品交換となります。

 

 

洗浄前

EGRパイプ

EGRバルブとインテークマニホールドをつなぐパイプです。

 

EGRクーラー

EGRバルブへ送るガスを冷却するためのクーラーです。

クーラー内部で急激に冷やされた排気ガスが出口に向かって堆積していきます。

 

クーラー出口の様子ですが、下の方が完全に埋まってしまっております。

 

洗浄を実施して、内部の閉塞が20%以上の場合は新品交換となります。

まだ、この段階では再使用可否はわかりません。

 

EGRクーラーバイパスバルブ

EGRクーラーを通さないで、高温のEGRガスをインテークマニホールドへ送るバルブです。

 

EGRバルブ

EGRクーラーにて冷却されたEGRガスをインテークマニホールドへ送るバルブです。

 

吸気シャッターバルブ

エンジンへ吸い込み吸気量を調整して、EGRガスの流量を調整するバルブです。

 

画像はバルブが開いている状態です。

アイドリング時は、バルブが閉まっている状態となります。

 

吸気シャッターバルブの煤カーボンは比較的柔らかめですが、ブローバイガスによるエンジンオイルが浸み込んでいるため清掃が厄介です。

 

インテークマニホールド

開口部が少し狭くなっているのが分かります

 

吸気圧センサー取付け部ですが、煤カーボンでくぼみが無くなっています。

 

EGRパイプです。

ご覧の通り、煤カーボンの堆積が原因でEGRの通路が完全に閉塞しています。

これが原因でチェックエンジンランプが点灯します。

 

エンジン吸気ポート

EGR流量エラーでチェックエンジンランプが点灯した車両の特徴で、煤カーボンの堆積量は比較的少なめ、エンジンオイルが付着してベタベタしています。

 

EGRパイプの閉塞が起こる前は、乾いた煤カーボンが大量に堆積していたと予想されます。

 

しかし、EGRパイプが閉塞しEGRガスが流入しなくなると、インタークーラーで冷やされたブローバイからのエンジンオイルを含んだ空気を吸い込みます。

 

この、エンジンオイルが堆積した煤カーボンを溶かしてしまうため、吸気ポート内は堆積が少なくなってしまいます。

 

煤カーボンが少ないので、洗浄除去は容易に見えるかもしれませんが、全くの逆となります。

オイルがしみ込んだ煤カーボンは、ベタベタしてドライアイスを当てても簡単に落ちてはくれません。

 

長年の試行錯誤の結果、ドライアイス洗浄で完全除去できるようになりましたが、ドライアイス洗浄ではない簡易的な洗浄方法での完全除去は難しいと思います。

 

吸気バルブ

吸気ポート以上に厄介なのがバルブの表面です。

ここは、燃焼室の熱を受けるため想像以上の高温となります。

 

そのため、煤カーボンとオイルが熱でカチカチに硬化してしまいます。

こちらも、長年の試行錯誤の結果、ドライアイス洗浄で完全除去できるようになりました。

 

 

洗浄作業

それではドライアイス洗浄の出番です。

 

ドライアイス洗浄機を準備します

 

全てのポートをひとつずつ丁寧に確実に作業しています。

 

インテークマニホールド、EGRクーラー、EGRパイプ2点は、超音波洗浄機を使用して煤カーボンを溶かします。

 

透明だった洗浄液は、一瞬で真っ黒になってしまいます。

 

インタークーラーは入口側からパーツクリーナーを使用して内部のオイルを洗い流していきます。

 

これだけの汚れが出てきました。

 

懸念事項のEGRクーラーですが、懸命な洗浄作業の結果、残念ながら内部の閉塞が40%となり新品交換となりました。

 

 

SKYACTIV-ディーゼル2.2搭載車でAT車の場合、もう一つの懸念事項があります。

 

冷却水バイパスパイプに構造上の結果があるため、金属製の対策品への交換が必要になります。

 

画像は今回のCX-5ではなく、他のお車のものですが、新車時に冷却水バイパスパイプが樹脂製のものが装着されています。

 

この冷却水パイプは構造の欠陥があり、経年使用によって破損し冷却水漏れの危険があります。

冷却水が漏れるとオーバーヒート、最悪の場合はエンジン破損、廃車となってしまいます。

 

そのようなことにならないように、メーカーも金属製の対策品への交換を推奨しています。

 

すぐにでも交換したい樹脂製の欠陥冷却水バイパスパイプですが、交換するためには画像のようにインテークマニホールドを外す必要があり費用が5~6万円ほどかかります。

 

しかし、ドライアイス洗浄と同時作業であれば、すでにマニホールドは外された状態からの作業となりますので、僅かの工賃と部品代で交換が可能です。

 

今回のお車は、すでに金属製の対策品へ交換されておりました。

今回のCX-5は既に交換されていたので安心です。

 

まだ交換されていない方、交換したか不明なかたは、ドライアイス洗浄と同時交換をおすすめします。

 

 

洗浄後

ドライアイス洗浄、超音波洗浄による煤カーボンの完全除去が完了しました。

 

オートサプライ鈴木の一切の妥協のない洗浄結果をじっくりとご覧ください。

 

EGRパイプ

 

EGRクーラーバイパスバルブ

 

EGRバルブ

 

吸気シャッターバルブ

.

 

インテークマニホールド

洗浄前は、煤カーボンで埋まってしまっていた吸気圧センサー取付け部の「くぼみ」が出てきました。

 

完全に閉塞していたEGRパイプもご覧のとおり完全除去しました。

 

エンジン吸気ポート

オイルでベタベタだった吸気ポートの煤カーボンも完全除去に成功しました。

 

ポート手前から奥の底まで、本当にきれいです。

 

令和6年9月の時点で、約200台の施工をさせていただいております。

少しずつではありますが、毎回確実に制度が上がり、今では他の追従を許さない程の精度に仕上がっております。

 

カチカチになっていた吸気バルブ表面も完全除去に成功しました。

 

 

 

今回は、EGRの閉塞が原因によるチェックエンジンランプが点灯したCX-5のドライアイス洗浄をご紹介しました。

 

このエラーによりチェックエンジンランプが点灯する場合、「P0401」故障コードが検出されます。

チェックエンジンランプ点灯により当店へ同作業をご依頼いただく際は、ディーラーなどで見ていただいた際に検出されている故障コード番号をお知らせください。

 

 

ドライアイス洗浄によるマツダディーゼルカーボンクリーニングについて詳しくはバナーがタップ、またはクリックしてご覧ください。

 

その他の作業事例はこちらからご覧ください。

 

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