ドライアイス洗浄をするCX-5

平成26年式 マツダ CX-5 KE2AW

走行距離は約50,000KM

 

SKYACTIV-D 2.2エンジンの吸気系統に堆積するカーボン除去のご依頼です。

埼玉県大里郡寄居町からご入庫いただきました。

 

 

今回ご入庫いただいたCX-5ですが、中古で購入したばかりということです。

購入はマツダの正規ディーラー。

 

購入時に実施する納車整備で、ATF交換を相談したところディーラーの見解は「ATF交換不要」。

「20万KMまで乗りたいから交換しほしい」とお願いをしても受けてくれなかったそうです。

 

そこで、CX-5のATF交換についてネットで情報収集。

その時にオートサプライ鈴木を見つけてくださいました。

 

ATF交換の他に、ドライアイス洗浄にる吸気系のカーボン除去にもご興味をいただき双方のお見積りをさせていただきました。

 

ATF交換とカーボン除去。

どちらの優先度が高いのか?

 

同時施工が理想ですが、それなりに費用がかかります。

オーナー様が選んだのは、ドライアイス洗浄機によるカーボン除去。

 

グリーンテック社製ドライアイス洗浄機

弊社で導入したドライアイス洗浄機。

自動車整備業ではマイナーな機械設備です。

 

関東ではオートサプライ鈴木がおそらく初導入だと思います。

 

 

導入後、ガソリン直噴エンジンの吸気ポート洗浄、カーボン除去作業は数台施工させていただいております。

マツダクリーンディーセルSKYACTIV-D2.2は初めての施工。

 

CX-5整備マニュアル

事前にマツダの整備マニュアルを用意して準備を整えます。

 

 

スカイアクティブディーセル2.2リットルエンジン

正規ディーラーでの購入のため、マツダーディーラーによる納車整備を受けています。

平成30年11月に届け出された吸気バルブスプリングとシャッターバルブのリコールも完了しているとのことです。

 

ちなみにリコールの内容は以下の通り

基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因

エンジンの吸気側バルブスプリングにおいて、スプリング荷重の設定が不適切なため、吸気バルブの閉じ力が弱く、吸気バルブとバルブシート間に挟まる煤を押し潰すことができず、圧縮不良となることがあります。そのため、エンジン回転が不安定になり、最悪の場合、エンジンが停止するおそれがあります。

基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因

エンジンの吸気シャッタ・バルブにおいて、制御プログラムが不適切なため、バルブ周辺に付着する煤などにより、バルブ開度が正しく制御されなくなり、エンジン警告灯が点灯した際、フェールセーフが十分に機能せず、バルブが全開しないことがあります。そのため、煤などの付着により、バルブが全閉のまま固着した場合、エンジンが停止するおそれがあります。

エンジンの排気圧センサにおいて、異常判定プログラムが不適切なため、センサ内部への水分の浸入により、センサの出力値がずれ、排出ガスが基準値を満足しなくなる場合に、異常判定しません。そのため、そのままの状態で使用を続けると、浸入した水分により排気圧センサ内の電子回路が腐食し、断線することでエンジン警告灯が点灯し、フェールセーフ制御によりアイドリングストップが作動しなくなり、変速ショックが大きくなるおそれがあります。

出典元:マツダWEBサイト

 

リコール内容は吸気系統に堆積する煤・カーボンと無関係ではないようです。

 

リコールでの作業は吸気系統のカーボン除去を含むのか?含まないのか?

メーカーサイトに表記がないので不明です。

 

 

リコールでカーボンの除去が実施されていれば、今回お受けした作業は確認だけしてお終い。

「きれいでしたので安心です」と。

 

カーボンの除去がなければ、それなりの堆積が予想されますので完璧な除去を目指します。

リコール効果と相まって、最強のトラブル予防になると思います。

 

 

作業者だけでなく、オーナー様とともに期待や不安を抱きながら作業開始になりました。

 

 

まずは走行試運転から。

走行試運転へ

発進から加速、巡行速度での走行、いろいろなパターンでフィーリングを確認します。

 

ターボが利きだす2500RPMからいきなり加速していきます。

ひと昔前に流行ったドッカンターボを彷彿させます。

 

オーナー様も作業者も新車時のフィーリングを知らないため、これが正常なのか異常なのかはわかりません。

 

正常といえば正常。

多少の違和感があるかといえばあるかもしれない・・・。

 

外部診断機による故障コード確認

走行試運転後は故障コードチェック。

 

エンジンだけでなく、AT含めてすべての箇所に故障コードはありません。

 

 

それでは、ここから作業に入ります。

 

CX-5リフトアップ

リフトで車両を上げます。

 

アンダーカバー

エンジンの下はマツダお得意の全面カバー。

 

外されたアンダーカバー

アンダーカバーを外します。

 

バンパーを外す

バンパーを外します。

 

インタークーラー

その目的はこれ、インタークーラー。

 

外されたインタークーラー

インタークーラーを外します。

 

ブローバイにより内部に付着したエンジンオイルを洗浄・除去します。

車から取り外すことで完璧な洗浄を目指します。

インタークーラー洗浄作業は後ほどご紹介します。

 

バンパーが外れました

さて、ここからはエンジンを分解していきます。

 

EGRバルブ

このあたりはEGR関連部品です。

取り外します。

 

EGRバルブが外れました

外れました。

 

EGR入り口

ここからEGRガスがインマニへと流れていきます。

カーボンはごくわずか。ほとんど堆積していません。

 

外されたインマニ

インテークマニホールドが外れました。

※簡単に書いてますが、配線が邪魔して作業が難航しここまででかなりの時間を消費しています。

 

インマニのカーボンの様子

インテークマニホールド内にはカーボンがたっぷりと付着しています。

 

吸気ポート

インマニが外されたエンジンの様子です。

 

吸気ポート1、2

吸気ポートにもカーボンが付着しています。

 

吸気ポート3、4

場所によっては、ポートが10~20%ほど狭くなってしまっています。

 

 

この辺りに付着しているカーボンは非常にもろくて、少しさわるとボロボロッとはがれてしまいます。

 

はがれたカーボンの塊がエンジンに吸い込まれていく。

 

吸気ポート3

大きな塊はインテークバルブに挟まってバルブが閉まらなくなる。

ということでリコールになったのでしょうか。

 

リコールの作業内容にカーボン除去は含まれているのか?いないのか?

1台1台異なる車両状況により、作業内容や対応は変わるのかもしれませんので一概にはいえませんが、今回作業させていただくCX-5の場合は画像の状態でした。

 

 

次にEGR関連部品をみていきます。

 

EGRパイプ

EGRパイプ

 

EGRパイプ入口

EGRパイプ入口

 

EGRパイプ出口

EGRパイプ出口

 

EGRパイプに関しては問題ないレベルです。

 

 

次にEGRバイパスバルブ。

EGRバイパスバルブ

EGRバイパスバルブ

 

EGRバイパスバルブ入口

EGRバイパスバルブ入口

 

EGRバイパスバルブ出口

EGRバイパスバルブ出口

こちらも問題ないですね。

 

次はEGRバルブ。

EGRバルブ

EGRバルブ

 

EGRバルブ入口

EGRバルブ入り口

 

EGRバルブ出口

EGRバルブ出口

 

EGRのパイプ、バルブ関係はカーボンの堆積も少なく問題なさそうです。

 

 

続いて吸気シャッターバルブ。

吸気シャッターバルブ

吸気シャッターバルブ

 

吸気シャッターバルブ入口

手前側から奥へ向かってエアーが流れます。

 

吸気シャッターバルブ出口

こちらはEGRガスとの合流地点側。

 

バルブには10mmほどカーボンの堆積が確認できました。

この状態でバルブは動いているようです。

 

 

続いてインテークマニホールド。

マニホールド

ボルト3本で取り付けられている三角の部分がEGRパイプです。

 

EGRパイプ

EGRパイプ出口。

ここでEGRガスとフレッシュエアーが合流します。

 

内径の半分くらい埋まっています。

 

 

 

 

それでは、きれいさっぱりカーボンを除去していきましょう。

 

まずは、インマニからEGRパイプを外します。

 

ボルト3本を外しましたがパイプが全く抜けません・・・。

パイプに付着したカーボンを手作業で除去します。

インマニ入口

 

やっと抜けました。

 

EGRパイプ

ねっとりとしたカーボンが固着していました。

 

インマニ入口

EGRパイプが抜けるとこうなっています。

 

インマニ入口

 

内部はこんな感じでした・・・・。

 

インマニ入口

そして、手作業でここまで除去しました。

 

インマニのカーボン

インマニから出てきたカーボンは約200CCくらい。

 

インマニのカーボン

大きな塊状になっているものまであります。

 

 

次にエンジン本体の吸気バルブを覗いてみます。

 

 

 

吸気バルブ

インマニや吸気シャッターバルブに比較すると堆積は少ないでしょうか。

 

 

ここからドライアイス洗浄機の登場です。

 

ドライアイス洗浄機

グリーンテック社製 ドライアイスパワーGT-110

 

ドライアイスペレット

ペレット状のドライアイスを使用します。

 

剥離の原理

圧縮空気を使い洗浄物へ高速噴射します。

 

洗浄物は一切のダメージを受けず、汚れだけが吹き飛んでいきます。

 

このような奥まった部分の洗浄にはうってつけです。

ドライアイス噴射

 

洗浄の様子を動画でご覧ください。

 

 

カーボンをすべて吹き飛ばすと、最終的にこのような状態になります。

吸気バルブ(洗浄後)

吸気バルブ(洗浄後)

全てのカーボンを除去しました。

新車の時と同じ状態です。

 

続いて各パーツの洗浄に入ります。

 

まずはインテークマニホールド。

ドライアイス噴射

 

インマニ(洗浄後)

 

インマニ(洗浄後)

入口も出口も内部もすべてきれいになりました。

 

 

EGRパイプ

EGRパイプ

入口も出口も内部もすべてきれいになりました。

 

 

EGRバイパスバルブ

EGRバイパスバルブ

 

 

EGRバルブ

EGRバルブ

 

 

吸気シャッターバルブ

吸気シャッターバルブ

ピカピカに光っています。

 

 

洗浄後の構成部品

 

洗浄後のEGR構成部品

 

洗浄号の吸気構成部品

 

洗浄後の構成部品

 

交換するガスケット

今回の作業に必要なガスケット。

 

 

続いてインタークーラーの洗浄です。

インタークラーからでてきたオイル

インタークーラー内部にはブローバイガスからのオイルが付着しています。

1日縦にしておくだけでこれだけのオイルがでてきました。

 

インタークーラー洗浄

さらにパーツクリーナーで内部を洗浄します。

 

洗浄液によって洗い流された汚れ

真っ黒な液体がでてきます。

 

 

インタークーラー洗浄後

洗浄を終えたインタークーラー。

 

 

EGR関連パーツとインタークーラーの洗浄が終わりましたので元通りに組み付けします。

マツダ整備マニュアル

メーカーの整備マニュアルに沿って正確に組み付けていきます。

 

組み付け

インタークーラーも元通りに組付け。

 

 

 

 

一通り組み付けが終わりましたらエンジン始動。

 

作業により吸入空気の抵抗が大きく変わっているのでインジェクターの初期化と再学習をします。

 

再学習完了。

 

いよいよ走行試運転です。

 

調子を見ながら慎重に走ります。

 

カーボン除去前と比べ、エンジンが軽く回るように感じます。

特にターボが低回転から利くようになりました。

 

以前のような急激なトルク変動はなくなり、2000RPMからターボが利きはじめ、2500RPMからさらに力強く加速していきます。

アクセルを踏み込むとすぐに制限速度を超過してしまいます。

 

気持ちのいいエンジンです。

新車時の調子を取り戻していると思われます。

 

若干ですが、エンジンの音も静かになり、振動も少なくなっている感じがします。

 

 

走行試運転では良好な印象。

作業場へ戻ります。

 

最後の故障コードチェックです。

 

故障コードなし。

 

 

作業は大成功してオーナー様へお車のご返却となりました。

 

 

SKYACTIV-D2.2本来のフィーリングを楽しめる車になりました。

ディーラーでのリコール作業も済んでいますので安心してお乗りいただけると思います。

 

マツダクリーンディーゼルSKYACTIV-D2.2のカーボン除去についてお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。

 

 

 

その他の作業事例

その他の作業事例はこちらからご覧ください。

 

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