平成19年式 スズキ スイフト ZC71S
トルコン太郎によるCVTオイル全量圧送交換
オイルパン洗浄、ストレーナー洗浄
走行距離127,500KM
埼玉県小川町からご入庫いただきました。
新車からお乗りのお車だそうです。
毎度の車検や点検整備を依頼しているスズキのディーラーでCVTオイル交換をお願いしたところ、
「この車のCVTオイルは交換不要です」
と、断られてしまったそうです。
「交換不要」の真意がわかりません。
車に充填されているオイルは劣化します。
車を調子良く乗り続けるためには定期的なメンテナンス、交換が必要です。
オイルが劣化した状態で乗り続けるとCVT本体に致命的なダメージを与えてしまうことがあります。
オートサプライ鈴木では、そうなってしまう前に定期的な交換をおすすめします。
それでは、スイフトZC71SのCVTオイル全量圧送交換とオイルパン洗浄をご紹介します。
入庫時の問診にて車から変な音と振動があるとのことでした。
診断をすると左後部のハブベアリングが原因でした。
CVTの方は加速時、ほんのわずかですが車体が前後に振動するような現象が確認できました。
おそらくCVTオイルの劣化が原因であると思われます。
外部診断機を使った故障コードチェックも問題ないので早速作業に入ります。
新車から12万KMも走行するとCVTオイルも真っ黒になります。
オイルパン内部のオイルを排出しましたらオイルパンを取り外します。
オイルパンを外した内部の様子です。
普段見る機会は無いと思います。
オイルストレーナーを取り外します。
左:オイルストレーナー
右:オイルパン
どちらもスラッジで真っ黒になってしまっています。
オイルパンの底には・・・。
これでどうして交換不要といえるのでしょうか・・・。
こんなになって調子良く走れるはずがないですね。
しかし、注意しなければいけないことがあります。
画像のようにオイルパン底部にスラッジが堆積している状態でオイルだけ交換してしまうことは避けなければなりません。
洗浄作用のある新しいオイルがスラッジを溶かしてしまい、フィルターやバルブを詰まらせてしまうからです。
オートサプライ鈴木では、10万KM以上走行しているお車のCVTオイル交換にはオイルパン洗浄をセットでおすすめしております。
ストレーナーの吸い込み口。
真っ黒になってしまっていますが部品として交換することができません。
試行錯誤しながら洗浄手法を作りあげましたのできれいにして再使用しています。
こんなにきれいに蘇りました。
オイルストレーナー洗浄後
※注釈 こちらのCVTはストレーナーの単品供給がないため洗浄して再使用します。
オイルパンもきれいに再生されました。
ストレーナーを取り付けします。
オイルパンも組み付けします。
全ての取付ボルトはトルクレンチを使用して正確に締め付けしています。
オイルパンを組み終えましたら先ほど排出したCVTオイルと同量補充します。
この補充を初期補充といいます。
この補充もトルコン太郎が活躍します。
次に圧送交換するためにオイルクーラーラインにトルコン太郎を接続するのですが、こちらのお車は画像のようにクーラーライン(ホースやパイプ)そのものがありません。
このような構造のAT/CVTは残念ですがトルコン太郎を使った圧送交換ができません。
オイルクーラーを専用アタッチメントと付け替えすることにより圧送交換が可能になります。
オートサプライ鈴木では、車種別専用アタッチメントを自社製作しておりますのでトルコン太郎を使った圧送交換が可能になります。
無事にトルコン太郎と圧送交換仕様で接続ができました。
モニターの「3.5」は先ほどの初期補充の数量を表しています。
ここまでで3.5リットルのCVTオイル交換をしたことになります。
今、車の中を流れているオイルの状態をモニターしています。
3.5リットル交換しているのに全くきれいになっている感じがありません。
最初に抜いたCVTオイルとの比較。
左:最初のオイル(廃油)
右:3.5リットル交換後
オイルパンとストレーナーを洗浄してもまだまだオイルは真っ黒です。
今回の交換は最終的に高性能オイルとの全量交換です。
このままでは交換できませんのでアイシンCVTオイルを使用してプレ洗浄していきます。
CVTオイル全量プラスαで圧送交換していきます。
それでは全量圧送交換1回目スタート!
少し見にくいですが、一番右の廃油モニターの中のオイルが徐々にきれいになっていく様子がわかります。
無事に終了しました。
モニターの方はどうでしょうか。
ここまでで3.5+7.0=10.5リットルを使用して交換したことになります。
まだ黒味は残っていますが、廃油に比べるときれいになっているのがわかります。
この状態でしっかりとクリーニングをします。
圧送交換1回目で全量交換したオイルを使って内部の汚れをすすぎ洗いしています。
時間の経過とともに内部の汚れがオイルに溶け出てきます。
しっかりと洗浄がすみました。
2回目は本命のCVTオイルと全量交換します。
交換に使用するオイルはお客様ご指名ニューテックのNC-65です。
軽自動車から高級サルーン、高性能スポーツカーまでカバーしてしまう高性能オイルです。
それでは、高性能NC-65への全量圧送交換2回目スタート!
右の廃油モニターを注視してご覧ください。
2回目の全量圧送交換が終了しました。
見てください、この透明感!
モニター内部のフィルターが鮮明に見えます。
交換前と比べると変化がすごいですね。
これがトルコン太郎の全量圧送交換の威力なのです。
さっきまでは左の廃油で走っていたのですから、走りが変わらない訳がない!
と、いうことで早速試運転をしてきました。
発進加速は力強く、全域で抵抗のないスムーズな走り。
CVTオイルを変えただけでこんなに変わるものなのかと感動。
※あくまで個人の感想です。参考程度にお願いします。
交換前の前後振動は解消されていました。
ディーラーでCVTオイル交換を断られたお客様から今回の作業を大変喜んでいただきました。
CVTやATはオイルが劣化してくると走行に違和感がでてきます。
CVTやAT本体がダメージを受ける前に早めの交換がおすすめです。
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