平成22年7月登録 スバル レガシィ アウトバック BR9
リニアトロニックCVT TR690搭載車です。
東京都世田谷区からご入庫いただきました。
トルコン太郎のCVTオイル全量圧送交換のご依頼です。
現在の走行距離は、73,443KM。
今回のCVTオイルの交換は、新車から2回目になります。
1回目は、50,000KM走行時に某ショップ様でトルコン太郎を使用して交換されたそうです。
- 現在は特に不具合はないが、やはり経年劣化(滑り、パワーロス)を感じる。
- お気に入りの愛車で、後5年は快適に維持したい。
- 今回一度リセットして、少しでも新車のような感覚をとり戻したい。
以上のご要望により、オートサプライ鈴木へご入庫いただきました。
数あるトルコン太郎設置店の中から、オートサプライ鈴木をお選びいただきありがとうございます。
それでは早速、作業に入ります。
まずは、事前チェックです。
作業前に、必ず走行試運転を行います。
試運転の結果は問題なし。
続いて、外部診断機を接続してCVTの故障コードの有無を確認します。
故障コードなし。
事前チェックは問題ありませんでしたので、CVTオイル交換作業に入ります。
車を「水平」にリフトで上昇します。
リニアトロニックCVT TR690
こちらのミッションはCVTオイル漏れが多発しているため、リフトアップしてオイル漏れの有無から確認します。
幸い、こちらのお車は問題ありませんでした。
ひと安心したところで作業を続けます。
オイルパン内部のオイルを排出します。
抜けたオイルは「赤色」でした。
純正オイルは「オレンジ色」ですので、前回の交換時は社外オイルを使用しているようです。
オイルパンを外しました。
ストレーナーには、鉄粉に付着しているのが分かります。
ストレーナーを取り外して、内部の洗浄をします。
このようにソレノイドに鉄粉が付着しいています。
こちらのソレノイドもキレイに洗浄します。
仕上げに全体を洗浄後、紙ウエスでふき取ります。
仕上がりです。
ピカピカになりました。
続いて、取り外したストレーナーとオイルパンを見ていきます。
ストレーナーのビフォアー・アフターです。
左:使用後 右:新品
キレイな銀色だったものが、ここまで色が変わるほど汚れていました。
吸い込み口の場所・形状が変更されていました。
新品ストレーナーを取り付けします。
メーカー規定トルクにて正確に締め付けをします。
ストレーナー交換の終了です。
お次はオイルパン洗浄です。
オイルパンには、CVT内部で発生する鉄粉を回収するためのマグネットが装着されています。
付着量はどうでしょうか?
こんな感じでした。
新車から50,000KMでCVTオイルを交換しているお車ですが、この付着量です。
CVTのオイルを交換しただけでは、オイルパンのマグネットの鉄粉は除去できないようです。
オイルパンを外して、物理的に除去する方法しか有効ではないようです。
オイルパン底部には、異常な沈殿などはありませんでした。
オイルパン洗浄の終了です。
マグネットは新品に交換します。
丁寧にオイルパン洗浄をした証しをご覧ください。
新品のように黒光りしています。
こちら側から見てもピカピカです。
装着してしまうと見えなくなってしまう部分ですが、大事なところですので手を抜けません。
オイルパンボルトも全数交換します。
オイルパンに液体ガスケットを塗布して、速やかに取り付けます。
もちろん、トルクレンチを使用して、メーカー規定値に締め付けします。
最後にドレンプラグとガスケットを締め付けします。
ここも、トルクレンチを使用して、メーカー規定値に締め付けします。
オイルパン洗浄作業が完了です。
液体ガスケットのため、充分に時間をおいてからオイルの補充を行います。
そして、いよいよトルコン太郎の登場です。
レガシィアウトバックBR9とトルコン太郎を接続します。
でも、いきなり圧送交換ではありません。
初期補充から開始します。
オイルパンとストレーナーを取り外すことで、CVTから約6.5リットルのオイルが出てきました。
クリーニング中は、トルコン太郎の方へオイルが回るため、少し多めの7.5リットルを補充します。
左のボトル:オイルパンからの排出油です。
右のモニター:これから補充する新品オイル(新油)です。
7.5リットルの初期補充後にエンジンを始動します。
すると、レガシィアウトバックのCVT内部に流れているオイルが、トルコン太郎のクリーナーモニターへ流れてきます。
7.5リットルの新油を使用して、全量の2/3程度交換ができていますが、まだ色味は残っています。
オイルパンからの抜取り油と比較しても劇的な違いはありません。
しかし、7.5リットルの新油の洗浄パワーで内部にCVT付着した汚れを溶かしていきます。
しっかりと30分間クリーニングを実施してから、プレ洗浄1回面圧送交換に入ります。
それでは、1回目の圧送交換スタートです。
手前のモニターの色味の変化に注目してください。
ちょっと、分かりにくかったかもしれませんが、1回目の圧送交換終了です。
圧送交換が終わると、自動的にクリーニングモードに移行して、CVTからクリーナーモニターへオイルが流れてきます。
左の新油との比較です。
「新油とまったく同じ」という訳にはいきませんが、透明度が増しているのがわかります。
オイルパン抜取り油と比較すれば一目瞭然です。
今度は、こちらのオイルの洗浄パワーを使ってCVT内部の汚れを溶かしていきます。
クリーニングモード中は、新油と廃油の出入りがないため、最終交換の準備をします。
そして本命オイルに選ばれたのは、パワークラスタ―・トップグレードの「ATFレーシング」です。
ATと兼用のため名前にATFと付きますが、CVTにもベストマッチングなオイルです。
特に、スバルのリニアトロニックCVTとの相性は抜群で、アクセルの踏み込み量に応じて、低回転から高回転までエンジン回転数とパワーが比例して車速が伸びるようになります。
このオイルで交換をされた方に言われるのは、「SI-DRIVE」の「Iモード(インテリジェント・モード)」が「Sモード(スポーツ・モード)」のような走りになった、ということです。
と、いうことは、「Sモード(スポーツ・モード)」は、どうなっちゃうの???ってことですね。
走りを楽しむための「リニアトロニックCVT」ですから、街乗りだけでなくスポーツ走行も楽しんでいただけるお車になります。
30分のクリーニングタイムが終了しましたので、いよいよ本命オイル「パワークラスタ―・ATFレーシング」へ入れ替えします。
2回目の圧送交換スタートです。
2回目の圧送交換が終了しました。
CVT内部をしっかりと洗浄してからの、全量交換になりますので、新油同等になりました。
左から、「新油」、「オイルパン抜取り油」「交換後のCVT内部のオイル」です。
圧送交換後は、フルードレベル調整です。
これが、時間のかかるうえに、正確さを要求される作業です。
適当にやれば、テキトーにできちゃう作業ですが、ここも手を抜けません。
季節、外気温によって、やり方は変わりますが、今回はスポットクーラー2台使用です。
規定温度35℃でオーバーフロー開始です。
交換後の比較用にサンプルを採取します。
出てきたオイルは、透明感鮮やで本当にきれいです。
ガスケットを交換して、トルクレンチを使用して規定値に締め付けます。
これで、圧送交換とフルードレベル調整が終了です。
再び、外部診断機を使用して最終チェックです。
CVTに故障コードなし。
今回の作業にて、トラブルの発生はありませんでした(当然ですが・・・)。
あなたのスバルリニアトロニックCVTも、パワークラスタ―ATFレーシングに交換して、街乗りからスポーツ走行まで楽しい車にしませんか?
最後までご覧いただきありがとうございました。
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