埼玉県上尾市 ドライアイス洗浄機設置店 オートサプライ鈴木です。
今回のブログは、ドライアイス洗浄機とウインズマルチサーブによるエンジン洗浄の様子をご紹介します。
ご紹介するお車は 平成21年4月登録のトヨタハイエース2型 KDH206Vです。
群馬県県利根郡よりご入庫いただきました。
数ある自動車整備工場の中から、オートサプライ鈴木をご指名いただきまして誠にありがとうございます。
車両情報
車名 | ハイエース | メーカー | トヨタ |
型式 | ADF-KDH206V | グレード | DX GLパッケージ |
初度登録年月 | 平成21年4月 | 入庫時走行距離 | 257,178km |
入庫時の走行距離は257,178km
オートサプライ鈴木のフォームから以下のご相談をいただきました。
走行距離が多く、エンジンの調子も悪い。
加速時にノッキングと黒煙が出ることががありマルチサーブなどで改善できればと思い連絡いたしました。
オートサプライ鈴木からは以下の回答をさせていただきました。
お知らせいただきました症状ですが、現在の走行距離や新車からの経過年数を考慮するとウインズマルチサーブ洗浄だけでは改善が難しいかと思われます。
全く効果がないということはないと思いますが、完治は難しいと思います。
ウインズマルチサーブ洗浄に加え、ドライアイス洗浄とインジェクター交換まで必要になると思います。まずは、試しにウインズマルチサーブ洗浄だけでも対応可能ですのでご希望ございましたらお知らせください。
その後、オーナー様からお電話をいただき以下の作業内容でご依頼をいただきました。
- ドライアイス洗浄
- ウインズマルチサーブ洗浄3点セット
インジェクターは上記作業を実施した後に様子をみて必要であれば交換、ということになりました。
オートサプライ鈴木では、長い間、マツダCX-5やCX-3、アテンザやデミオなどに搭載されているディーゼルエンジンをメインにドライアイス洗浄の対応をさせていただいておりましたが、その他のディーゼルエンジンの洗浄もひっそりと実施するようになりました。
今回ご紹介するハイエースはレジアスエースも含めて5台目の施工となります。
やっとブログでご紹介できるようになりました。
まずは事前チェックから開始します。
試運転では、オーナー様からのご指摘通り、加速時の黒煙の発生が見受けられました。
結構な量の黒煙が出ていますので、このままでは車検に通すのは難しいと思います。
また、ターボが効いてくるとシャーシャーとエアーが漏れている音が聞こえます。
これは、この年代のハイエースのよくある不具合ですので、こちらもお客様に連絡をとって追加で修理させていただくことにしました。
外部診断機での故障コードチェックは問題なし。
エンジンのライブデーターも画像で記録をとって作業開始です。
最近になってハイエースのドライアイス洗浄も対応させていただくようになりましたが、長い間避けていた理由はこれです。
エンジンを分解していくにも中途半端な体勢を強いられるため体への負担が大きい。
それともう一つは、エンジンから出てくる煤カーボンで車が汚れないように厳重に養生をする手間。
この2つの理由によって長年の間避けてきた訳ですが、マツダの依頼が一時的に落ち着いてきたことと、当店のドライアイス洗浄職人が「いつもと違うエンジンも洗浄してみたい」と言うことで、ハイエースのドライアイス洗浄もスタートさせていただくことになりました。
マツダのエンジンは数百台の実績がありますので、それを応用してハイエースのディーゼルエンジンも完璧に洗浄できるようになりました。
部品の分解
EGR関連の部品とインテークマニホールドが外れました。
それでは各部品の煤カーボン堆積具合をご覧ください。
スロットルバルブ
インテークエアコネクター
EGRクーラー
EGRバルブ
インテークマニホールド
吸気ポート
ドライアイス洗浄
それではいよいよドライアイス洗浄の開始です。
厳重に養生をしてドライアイス洗浄機を準備します。
煤カーボンを狙って正確にドライアイスを打ち込みます。
インテークマニホールドとEGRバルブから摘出した煤カーボンです。
EGRクーラーなどドライアイス洗浄が適さない部品は超音波洗浄機を使って洗浄しています。
洗浄完了
スロットルバルブ
インテークエアコネクター
EGRクーラー
EGRバルブ
インテークマニホールド
吸気ポート
組付け工程
コンプレッサーエルボ交換
事前チェックの走行試運転にて不具合が見つかりましたコンプレッサーエルボの交換をします。
このトラブルを放置すると排気ガスの状態が悪くなりDPFを詰まらせる要因になりますので注意が必要です。
運転席を外します
カバーを外すと見えてきます
対策品はアルミ製に変更されています
この部分が破断してターボが効いてくるとエアーが漏れシャーシャー音が出ます
これなら折れることはありません。
交換完了。これで安心です。
ウインズマルチサーブ洗浄3点セット
EGR構成部品とインマニ、吸気ポートはドライアイス洗浄ですっかりきれいになりました。
しかし、それでは終わりではありません。
エンジンには、その他にも汚れが溜まっているからです。
その他の部分の汚れはケミカルを使用して洗浄します。
活躍するのは「ウインズマルチサーブ」です。
クリーンディーゼル先進国のヨーロッパからやってきたウインズマルチサーブ
一台で4役の洗浄が可能です。
- インテーク(吸気系)洗浄
- インジェクター・燃料系洗浄
- タービン洗浄
- DPF洗浄
これを使用することで、非分解で吸気系もケミカル洗浄できますが、完璧に落とすためにはドライアイス洗浄が必要です。
ウインズマルチサーブ洗浄の洗浄液と添加剤
オートサプライ鈴木のウインズマルチサーブ洗浄は、ドライアイス洗浄と同時施工することで大幅な割引があります。
ぜひ、同時施工でご依頼ください。
インジェクター・燃料系洗浄
3点セット洗浄の初めはインジェクター・燃料系洗浄です。
マルチサーブ洗浄洗浄液
ディーゼルシステムパージ
1リットルの洗浄液を全量投入します
タイマーと圧力をセットしてスタート
エンジンをかけた状態でクリーニングを実施します。
燃料タンクから吸い上げられた燃料は、サプライポンプによって高温高圧になります。
燃料に含まれる添加剤や不純物がワニス状のスラッジとなり、燃料配管やインジェクター内部に堆積します。
その結果、インジェクターの作動不良が起こりエンジンは様々な不調を引き起こします。
そうなる前の予防として非常に有効な整備となります。
タービン洗浄
インジェクター・燃料系洗浄につづいてタービン洗浄を実施します。
マルチサーブ洗浄洗浄液
ディーゼルターボサーブ
1リットルの洗浄液を全量投入します。
ディーゼルエンジンのタービンインペラ(ターボの排気側の羽)には排気ガスにより煤カーボンが付着してレスポンスが悪くなります。
この煤カーボンを除去することで、ターボの効きが良くなり、燃費向上、レスポンスアップなどの効果があります。
タイマーと圧力をセットしてスタート
エンジンをかけた状態でクリーニングを実施します。
洗浄液が無くなったら洗浄完了です。
配管を復元して走行試運転。
インジェクター・燃料系洗浄とタービン洗浄を実施すると体感レベルでエンジンのレスポンスアップ、パワーアップすることができます。
DPF洗浄
ウインズマルチサーブ洗浄3点セットの最後はDPF洗浄です。
トヨタではDPRといいますが、一般的にDPFの方が浸透しておりますので、当サイトではDPFで表記を統一しております。
DPFにウインズマルチサーブを接続します
マルチサーブ専用洗浄液
1リットルの洗浄液をDPFに流し込んだら15分の浸透タイム
15分経過後エンジン始動
つづいてアルカリ洗浄液を中和するすずぎ工程です
汚れをしっかりと排出していきます
最後に診断機を使用して強制再生を実施
先ほどの泡が液化すると墨汁のような黒い液体に・・・
仕上げに2種類の添加剤を燃料タンクへ投入します。
エクストリームインジェクタークリーナー
DPFレジェネレーター
燃料フィルター交換
ディーゼル車の燃料フィルターは定期的な交換が必要になります。
オーナー様へ交換の履歴を確認したところ、記憶にないということでエアークリーナーを含めて交換をご提案させていただきました。
燃料フィルターは助手席、バッテリーの隣にあります
分解して内部のフィルターのみ交換します
やはり、想像通り真っ黒になっていました
新品はご覧のとおり純白です
エアークリーナー交換
燃料フィルターにつづいてエアークリーナーの交換です。
車検の点検項目になっておりますが、見落とされているのか真っ黒になっておりました。
フィルターが詰まると対象の空気をスムーズに吸い込むことができなくなるため、エンジン不調の要因になります。
新品と並べるといかに汚れているのかがわかります。
新品を装着して完了です
最終チェック、データー取り
すべての作業が完了しましたが、まだ終わりではありません。
入念な走行試運転、故障コード確認、ライブデーターの記録をとります。
故障コードなし
事前チェックでは、加速時に大量の黒煙を排出していたハイエースでしたが、整備完了後は問題ないレベルに復活しました。
黒煙が出なくなっただけでなく、エンジンパワー、レスポンス共に別物に変身してしまいました。
走行距離も25万kmを超えていることもあり、当初は難しいかもしれないと一抹の不安を抱えながらのスタートとなりましたが、終わってみれば最高のハイエースに復活することができました。
ドライアイス洗浄は、マツダ車が中心となっておりますが、今後はなるべく広い車種に対応していけるよう考えてりおます。
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お電話でのご依頼
以下の情報をお聞きしますので、車検証のご用意をお願いします。
1~5は、車検証に記載がある項目です。
メモ
- 初度登録年月
- 車台番号
- 型式
- 型式指定番号(5桁の数字)
- 類別区分番号(4桁の数字)
- 車名・車種
- 現在の走行距離
- 不具合の有無
対応時間
午前 09:00~12:00(最終受付11:45)
午後 13:00~18:00
※12:00~13:00は昼休みのためご来店、お電話の対応はできません。
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