トルコン太郎

【トルコン太郎】レヴォーグVM4 走行距離10万KMのリニアトロニックCVTオイル圧送交換

平成27年式 スバル レヴォーグ VM4

東京都足立区からご入庫いただきました。

 

ご依頼作業の内容

  • CVTオイルパン洗浄・ストレーナー交換
  • トルコン太郎でCVTオイル圧送交換
  • 前後デフオイル交換
  • スパークプラグ交換

 

走行距離は108,672KMです。

年式の割には走行が多めです。

 

中古を購入して間もないということです。

購入した時からですが、発進時に「ドンッ」という「CVTどんつき」「CVT不調」が発生しているということです。

 

ディーラーへ相談したところ、CVTオイルの交換は不要ということで、CVTコントロールユニットのリプログラムを実施したそうです。

 

それでも改善が見られないためCVTオイルの交換を試してみる、ということで今回の入庫になりました。

CVTオイル交換(スバルCVTフルードリニアトロニック2)

スバルCVTリニアトロニック。

メーカではCVTオイルの交換は不要としています。

 

交換しなくても、日本国内での使用なら10年10万KMは問題なく走行できるかもしれません。

 

しかし、10万KMを超えたあたりから不調が出始めるものです。

今回も不調が出ています。

 

スバルのスポーティな車種にはリニアトロニックCVTが採用されています。

オートサプライ鈴木ではリニアトロニックのCVTオイル交換にも対応しております。

 

画像は今回の作業で使用する「スバルCVTフルードリニアトロニック2」です。

スバルの正規純正オイルです。

 

このオイル、アイシンなど安価な汎用CVTオイルとの適合がありません。

そのため、CVT内部の洗浄(プレ洗浄)にもこちらのオイルを使用します。

 

難点なのが、こちらのオイル、他メーカーの純正オイルの2倍近い価格です。

さらにスバル車、特にリニアトロニック車はCVTオイル全量が多いので、交換コストは高額になってしまいます。

今回ご紹介するオイルパン洗浄・ストレーナー交換、純正オイルによる圧送交換2回のコースで総額10万円を超えます。

 

純正オイルでCVT内部を洗浄した後に「ワコーズ」や「ニューテック」など高性能オイルを使用して最終交換をすると費用は更に高額になります。

それでもコンディション維持や性能アップ、今回のような不具合改善のために数多くのご依頼をいただいております。

 

それでは早速作業を開始します。

 

 

作業は走行試運転と故障コードの事前チェックから。

CVTの項目以外で故障コードが入っていましたが、今回の作業には影響がありませんので作業を開始します。

 

CVTオイルパン洗浄 オイルストレーナー交換

車両をリフトで持ち上げます。

 

スバルCVTリニアトロニック

 

ドレンプラグを外しオイルパン内部のオイルを抜き取ります。

 

サンプルとして廃油を回収しておきます。

 

オイルの次はオイルパンを外します。

 

オイルパンを外すとストレーナーが出てきます。

コントロールバルブボディがここにありませんのですっきりしています。

 

 

外したオイルパン

 

CVT車ですので鉄粉は多めです。

 

付着している鉄粉・スラッジを丁寧に拭き取ります

 

オイルパン底部の汚れを見てみましょう。

 

ちょっと拭いただけでこれだけの汚れが・・・。

 

オイルパン洗浄と同時にシールパッキンを除去します。

このパッキン、剥がすのがホント大変なのです。

 

オイルパン洗浄終了です。

新品同様に再生します。

 

マグネットも新品のように再生しました。

 

次にストレーナーを交換します。

左は新品、右が使用後です。

 

使用後のフィルターには異物が大量に付着していました。

 

こちら新品です。本当にきれいです。

 

オイルパンと同じようにCVT本体側のシールパッキンもきれいに除去していきます。

 

ストレーナーを取付けます。

メーカー規定値で締め付けしています。

 

再生されたオイルパンにシールパッキンを塗布します。

 

オイルパン取付です。

ここもメーカー規定値で締め付けます。

 

ドレンプラグのガスケットも新品に交換。

ガスケット類は再使用ができません。

 

メーカー規定値で締め付けます。

オートサプライ鈴木では、全ての工程でトルクレンチを使用し、メーカーが指定するトルクで締め付けしています。

 

ここからトルコン太郎を使用します。

まずはオイルクーラーラインに接続します。

 

左のボトルは最初に抜いた廃油のサンプルです。

新油モニターの緑色のオイルは今回の作業で使用するスバル純正CVTオイルです。

「スバルCVTフルードリニアトロニック2」という名称のオイルです。

1.6と2.5リッターエンジン搭載のCVTリニアトロニック用です。

エンジン冷却水とよく似た緑色が特徴です。

※2.0リッターターボモデルのオイル「スバルハイトルクCVTフルードリニアトロニック用」とは別物です。

 

このオイルを使用して、オイルパンとストレーナーを外した際に内部から抜けたCVTオイルと同量を補充します。

この補充を「初期補充」といいます。

 

初期補充はCVTオイル全量の約半分量の補充になります。

初期補充が終わりましたらエンジンを始動します。

 

すると、CVTオイルが「車(CVT)」と「オイルクーラー」と「トルコン太郎」の間を循環します。

 

オイルパン作業により、全量の約半分量を交換していることになりますがご覧の通りです。

真っ黒に近い感じです。

 

しかし、これは決して異常ではなく、実は極めて普通です。

 

廃油との比較。

 

新車から一度も交換することなく5万KM以上走行している場合は、全量に対して半分量を交換してCVTオイルやATFはきれいにはなりません。

しかも、この状態で交換を終わらせてしまうと、調子が悪くなってしまうことさえがあります。

 

5万KM以上走行したお車で中途半端なATF/CVTオイル交換は故障を招く恐れがありますので注意が必要です。

オイルパンのドレンプラグから抜いて、同量を補充する方法が一般的で、この方法なら費用も数千円から高くても2万円未満で済みます。

しかし、見ていただいたようにオイルの状態が中途半端で終わるだけでなく、故障リスクが伴います。

 

オートサプライ鈴木では、そうならないためにトルコン太郎を使用して内部をクリーニングしながらCVTオイルを安全に交換することが可能です。

費用は高額になってしまいますが、故障して本体を交換することを考えると、決して高くはないのではないかと思っております。

 

CVT内部の洗浄 プレ洗浄

 

オイルパン洗浄後の補充の次はCVT内部の洗浄を目的とした圧送交換です。

全量より少しだけ多めの12リットルの交換をします。

 

それでは、圧送交換1回目スタートします。

廃油モニターの変化にご注目ください。

1回目の圧送交換が終了しました。

交換前よりは多少はきれいになりましたでしょうか。

まだ黒っぽい感じが出ていますがこの状態でしばらく内部をクリーニングしていきます。

 

初期補充と先ほどの圧送交換によりトルコン太郎内部のCVTオイル残量が足りなくなります。

あたらしい20リットル缶と入れ替えて2回目の交換に備えます。

 

圧送交換2回目 最終交換

1回目のクリーニングが終わるとトルコン太郎が合図を出してくれます。

無事にクリーニングが済みましたので、最終となる2回目の圧送交換をスタートします。

 

廃油モニターが徐々にきれいに変化していく様子をご覧ください。

2回目の圧送交換が終了しました。

 

廃油との比較も一目同然。

きれいになりました。

 

接近して撮影するとご覧の通りの透明度です。

 

2回目のクリーニングが終了したらトルコン太郎を切り離します。

この後はCVTオイルの油温をメーカー規定値に合わせていきます。

温度を下げる必要があります。

 

その間にデフオイルの交換をしていますが、このままCVTオイル交換の作業をご覧ください。

フルードレベル調整

 

トルコン太郎を使用して圧送交換をしているうちに油温は70℃前後まで上がってしまいます。

通常は日帰り作業でお受けしておりますので、様々な工夫をして温度を下げています。

 

しかし、今回のご入庫は何日かお預かりさせていただくことができましたので、一晩使って自然冷却をして、翌日にフルードレベル調整をすることができました。

メーカーの指定する油温にしてからオーバーフロープラグを開けてフルードレベルを調整します。

 

フルードレベル調整が済んだら新品ガスケットに交換してメーカー規定値で締め付けします。

 

作業終了後は最終の走行試運転へ。

 

今回の作業はお客様のご希望で純正オイルを使っての交換になりました。

普段、ワコーズやニューテックなどの高性能オイルでの交換が多く、交換後の性能アップを体感していますが、純正オイルでも交換すると変わるものですね。

 

お客様にも変化を感じてもらえると思います。

 

 

最終の故障コードチェック。

 

CVTオイル交換が無事に終了しました。

 

デフオイル交換

リヤ・デフオイル交換

スバルレヴォーグの場合、デフが前後にあります。

リヤデフオイルから交換します。

 

ドレンプラグを外します。

 

ドレンプラグには鉄粉回収用のマグネットが装着されています。

 

ドレンプラグとフィーラープラグを洗浄します。

 

新品ガスケットと取替してドレンプラグをメーカー規定トルクで締め付けます。

 

フィラープラグから新油を補充します。

 

デフオイル交換にはワコーズRG7590LSDを使用しました。

高性能な化学合成ギヤオイルです。

 

フロント・デフオイル交換

フロントデフはミッションとエンジンの間に挟まれています。

 

フロントデフオイルは真っ黒になっていました。

 

ドレンプラグの鉄粉も多めですね。

 

先ほどと同じワコーズRG7590LSDを補充します。

 

オーバーフローするまで入れます。

 

ドレンプラグ、フィラープラグ、オーバーフロープラグ、すべてメーカー規定値で締め付けしてデフオイル交換終了です。

 

デフオイルは交換しても体感できるほどの変化はありませんが、メーカーで交換サイクルを指定している場合が多いです。

こちらのレヴォーグの場合は40,000KMごとの交換になります。

 

スパークプラグ交換

最後にご紹介する作業はスパークプラグ交換です。

レヴォーグは100,000KMごとに交換指定です。

 

水平対向エンジンのスバル車のプラグ交換はコツが必要です。

難易度は決して高くはありませんが知恵の輪を解くような感覚でしょうか。

 

この隙間から作業を強いられます。

 

何とか外れました。

 

 

交換する純正品、NGK製です。

 

通常、スパークプラグ交換をお受けする場合はNGK プレミアムRXをおすすめしています。

しかし、レヴォーグは設定がありません。

 

仕方なく?純正で交換することにしましたが、

純正プラグの形状がプレミアムRXにそっくりです。

NGKのOEMですね。

 

2時間程度でスパークプラグ交換が無事に終わりました。

 

レヴォーグのCVTオイルパンメンテナンス、CVTオイル交換、デフオイル交換、プラグ交換をご紹介しました。

作業日数は約2日です。

 

10万KM走行しているレヴォーグにおすすめしたい作業です。

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