トルコン太郎

【トルコン太郎】フィットGD1 走行距離4万KM 停止から発進時の振動(ジャダー)改善のためのCVTオイル圧送交換

平成18年式 ホンダ フィト GD1

走行距離40,000KM

トルコン太郎による圧送方式でのCVTオイル全量交換

埼玉県上尾市内からご入庫いただきました。

今回はCVTオイルの圧送交換による故障の予防整備が目的ではなくて、停止状態から発進時のダダダダッーと振動(ジャダー)が発生してしまっているので、それを改善するための作業になります。

作業内容としては「予防整備」も「改善作業」もほとんど同じです。

こちらのフィットGD1のCVTオイルですが、ホンダメーカーでは4万KMごとの交換を推奨しています。

他メーカーがATF/CVTオイルは交換不要とすることが多い中で逆に違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

ディーラーで車検を受けている方は、定期的にCVTオイルを交換している場合もあるようですが、通常CVTオイルは無交換にしてしまう⇒不具合(振動)が発生⇒故障探求⇒CVTオイルの劣化⇒交換という流れになることが多いようです。

ただし、単にCVTオイルを交換しても改善されないこともあります。

他の車種と異なりスタートクラッチに付着したスラッジを落とす作業が必要です。

通常、「あたりつけ」と言われる作業です。

フィットのCVTオイル交換の場合、一般的には「あたりつけ」作業とCVTオイルを循環方式で2~3回交換して、最後に振動抑制効果のある添加剤「SOD-1 Plus」を添加して作業終了となります。

以上の作業内容でほとんどの場合で症状は改善されますが、循環方式での交換ですので全量交換はできません。

残念ですが、時間の経過とともに再発してしまうことが多いです。

そこでオートサプライ鈴木ではトルコン太郎を使用して圧送全量交換を実施しています。

トルコン太郎ならCVTオイルの全量圧送交換だけでなく内部のクリーニングが可能です。

当然、一般的な循環方式での交換よりも効率よくきれいに交換ができますので再発リスクも下がります。

※トルコン太郎の圧送全量交換でも4万KM走行ごとの交換が必要です。

オイルパンとストレーナー

※画像はイメージです(他の車種のものです)。

一般的に過走行、または不具合の出ている場合は「オイルパン洗浄」と「ストレーナー交換」を実施してから全量圧送交換をします。

しかし、ホンダのAT/CVTミッションは他メーカーと構造が異なり「オイルパン」そのものがありません。

その代わりにドレンボルトにスラッジ回収用に比較的大きめのマグネットが取付られています。

マグネットにはCVT内部の摩耗で発生した大量の鉄粉が付着しています。

このボルトは簡単に外すことができますので、鉄粉は容易に除去することができます。

ただし、ボルトを外しますのでCVTからオイルが出てしまいますので出た分量のオイルを初期補充してからトルコン太郎を接続して圧送交換作業に入ります。

今回はその作業内容をご紹介いたします。

 

まず初めにすることは走行試運転です。

不具合の ある、なし に関わらず必ず走行試運転をしてから作業に入ります。

お客様のおっしゃる通り、発進時に軽い振動が発生しています。

走行距離も比較的少ない(入庫時約4万KM)ので振動自体も小さめです。

ただし、このまま放置すると振動はさらに大きくなってしまいます。

異常なほどの大きな振動が出ている車を稀に見受けますが、一刻も早くCVTオイルの交換をおすすめします。

手遅れになる前に・・・・。

さて、作業に戻ります。

走行試運転で状態を確認しましたら、外部診断機を使用して故障コードの確認をします。

AT/CVT OKになっていますので故障コードはありません。

ABSのところに故障コードが出ているようですが、今回の作業には影響ありませんのでそのまま作業スタートします。

CVTオイルのレベルゲージを探します。

少し奥まったところにありました。

CVTオイルの量は適正でした。

ペーパーウエスに付着したオイルを見るとそれほど汚れている感じは見受けられません。

エンジンオイルと比べるときれいにも見えますね。

しかし、オイルの劣化が原因で振動が発生していることを考えると、レベルゲージで汚れ具合を目視してもCVTオイルの劣化を判断することができないということになりますね。

では実際に交換作業に移ります。

車をリフトで持ち上げてCVTのドレンボルトを外してオイルを排出します。

軽量カップを使用して排出したCVTオイルの分量を計測します。

先ほどご説明したドレンボルトがこちらです。

鉄粉が付着している様子が確認できます。

この部分を洗浄せずに圧送交換をしても効果が半減してしまいます。

ペーパーウエスで鉄粉を拭き取り、パーツクリーナーでしっかりと洗浄します。

ご覧の通りきれいになりました。

ガスケットを新品に交換してドレンボルトを規定のトルク(49Nm)で締め付けします。

※画像は初期補充です。圧送交換作業ではありません。

抜けた分量と同量のCVTオイルを補充します。

初期補充といいます。

レベルゲージから3.5リットル補充しました。

ここまでが循環方式と同じ交換です。

これから先の作業がトルコン太郎を使用した圧送交換になります。

ますはトルコン太郎とフィットをクーラーラインで接続します。

画像の「ここ」と書かれているホースを外して、間にトルコン太郎を割り込ませる形で接続します。

接続した状態でエンジンを始動するとCVTの中を流れているオイルの状態をモニターで確認することができます。

画像右のクリーナーモニターがそれです。

左の新油モニターは先ほど初期補充をしたオイルです。

3.5リットル交換をしていますがまだまだ黒いですね。

画像左のボトルはこの車両の抜取り油をサンプルに採取したものです。

ほとんど変わっていません・・・。

でも大丈夫です。

トルコン太郎で圧送全量交換をすればかなり改善されますのでご安心ください。

それでは6リットルを使って圧送全量交換をスタートします。

一番手前のモニターが徐々にきれいになっていきますので注視してご覧ください。

6リットルの全量圧送交換が終わりました。

先ほどの真っ黒なオイルがここまできれいになりました。

このままアイドリングでクリーニングモードでCVT内部のすすぎ洗いをします。

CVT内部の汚れがオイルに溶けてきました。

交換終了直後よりもオイルが黒くなってきましたね。

内部クリーニングも完了して汚れが溶け出してきたところで最後の「あたりつけ」をして2回目の圧送交換をスタートします。

一番手前の廃油モニターを注視してご覧ください。

2回目(最終回)の全量圧送交換が終了しました。

ここまでで15.5リットルのCVTオイルを使用しています。

比べるまでもありませんが抜取り油との比較です。

左のモニターが新油、右のモニターがCVTの内部を流れているオイルの状態です。

ほぼ新油同然に交換できました。

トルコン太郎の圧送全量交換なら効率よく新油状態まで交換することが可能です。

この車種のCVTオイル交換には必ず純正の指定銘柄を使用します。

ホンダ純正「HMMF」です。

どうしても振動の出やすい構造のため対策用になっているオイルです。

フィットと同じCVTを搭載している車(モビリオなど)もこちらを使用して交換しないと故障の原因になります。

作業が終了しましたら、トルコン太郎を取外し車を元の状態に戻します。

全量圧送交換の後は振動抑制作用のある添加剤を注入します。

D1ケミカルというメーカーさんの「SOD-1 Plus」という商品です。

CVTオイル全量の7%を添加します。

この添加剤を入れると内部の摺動部が保護され摩耗が減り鉄粉が発生しにくくなります。

CVTだけでなく、ATにも使用可能です。

レベルゲージのチューブから入れていきます。

CVTオイル全量の7%、約380CC添加しました。

オイルと添加剤を軽く馴染ませた後、レベルゲージでのオイルの量調整、走行試運転と外部診断機による故障コード確認になります。

オイルがきれい過ぎて見えない・・・!

 

交換後は「ダダダッー」という不快な振動がが全くなくなりました。

 

作業まとめ

ドレンボルト洗浄

ガスケット交換

CVTオイル初期補充3.5リットル

CVTオイル全量圧送交換6リットル×2回

添加剤SOD-1 Plus 0.4リットル補充

作業前後の走行試運転、故障コードの確認

お預かり日数1日(日帰り作業可能)

 

 

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