車検整備

【車検整備】70系ノア|前ブレーキパット偏摩耗があったのでキャリパーオーバーホールを実施しました

埼玉県上尾市 オートサプライ鈴木です。

今回のブログは、平成20年式トヨタノアZRR70Wの車検整備の様子をご紹介します。

 

埼玉県上尾市よりご入庫いただきました。

数ある自動車整備工場の中から、オートサプライ鈴木をご指名いただきまして誠にありがとうございます。

 

オートサプライ鈴木では、トルコン太郎によるATF/CVTオイル交換やディーゼルエンジンのドライアイス洗浄などを行っておりますが、普通の車検整備なども対応しております。

 

普通と言っても、今の時代、普通が普通ではなくなっていて、普通でないものが普通になってしまっていることを多く感じます。

 

車検整備でやるべき作業を省いてしまっていることが普通になっていることが多くあります。

 

オートサプライ鈴木では、隅々までチェックして、安全上必要な作業は省くことなく、昔ながらの?まじめな車検をご提供しております。

 

 

今回のお客様は、オートサプライ鈴木の車検は初めてのご利用となります。

初めての車検は、お互いに信頼関係が構築できていない状態ですので、お互いに神経を使います。

 

お客様のご要望をよくお伺いすると同時に、オートサプライ鈴木の車検に対するコンセプトをしっかりとご説明します。

 

ご要望は、新車から15年経過しているし走行距離も10万KMを超えているので、次の車検前に車の買い替えを検討している。

そのため、お金をかけて完璧に整備をするのではなく、今回の車検はなるべく費用を抑えたいということです。

 

そこで、今回の車検のコンセプトは、

  • 安全上、今必要な整備は実施する。
  • 今、交換時期であっても安全上、影響のない箇所は一旦スルーする。
  • 車検を通した後で故障が発生したら、その都度整備をする。

ということになりました。

 

お住まいもオートサプライ鈴木から近いこともあり、上記のようなコンセプトでお受けすることとなりました。

 

お車のお買い換えを検討されているということですので、なるべく費用のかからないような整備内容でお受けしておりますが、いわゆる通すだけの最低限ではありません。

 

当店では、通すだけの最低限という車検はお受けしておりませんので、ご依頼に際はご注意ください。

 

 

車両情報

車名 ノア メーカー トヨタ
型式 DBA-ZRR70W グレード S Gエディション
初度登録年月 平成20年12月 入庫時走行距離 120,566KM

入庫時の走行距離は120,566KM

 

外部診断機によるOBD点検。

「システム異常あり」となっておりますが、重大な故障ではありませんでした。

 

エンジンオイルの量、汚れ具合の点検

 

.

オイル消費をしているようで、レベルゲージの下限ギリギリでした。

 

エンジンオイルは交換時期となりますので交換します。

 

エンジンオイルを排出します。オイルは真っ黒でした。

 

オイルフィルターエレメントも交換します。

 

フィルターもご覧の通り真っ黒です。

 

フィルターケースもしっかり洗浄してからフィルターを装着します。

 

使用するエンジンオイルは、オイル消費の対策として少し硬めのワコーズプロステージS 10W-40をチョイスしました。

 

レベルゲージ上限まで入りました。

 

エンジン冷却水の量、漏れを確認します。

 

冷却水は定期的な交換が必要ですが、ワコーズクーラントブースターを添加することで性能が復活しますので交換不要となります。

 

冷却水の交換は約1万円程かかりますが、クーラントブースターなら2,000円です。

 

バッテリー専用診断機を使用したバッテリー点検

 

健全性SOH(劣化度)50%です。

今回の車検整備では交換しませんが、早めの交換をおすすめします。

 

エアクリーナーの点検

 

交換おすすめとなりますが、今回は清掃再使用します。

 

ドライブシャフトブーツは問題ありません。

 

ロアボールジョイントダストブーツ問題なし。

 

タイロッドエンドブーツ問題無し。

 

ステアリングラックブーツ問題無し。

 

スタビリンクロッドのボールジョイントブーツが破けてしまっています。

通常は交換をおすすめするところですが、今回の車検のコンセプトにより、後で異音が発生してきたら交換をすることにします。

 

ちなみに、スタビリンクロッドのブーツ切れは車検の点検項目ではないため破けていても車検には問題ありません。

 

その他、下回りの項目を点検して、各部問題がないことを確認しました。

 

 

前輪ブレーキの点検・整備です。

 

キャリパーを取り外します。

 

ブレーキパットを分解します。

 

左前輪のパットです。内側と外側の摩耗具合が異なります。

 

右側はさらに摩耗具合が異なります。

 

2年前の他社での車検時の分解整備記録簿を確認させていただいたところ、その時には既にブレーキの偏摩耗があったようです。

そのまま何もせずに車検に通してしまった業者に疑問を感じます。

 

今回の車検整備では、ブレーキパット交換と清掃給油のメンテナンスだけでなく、偏摩耗の原因を確認するためにもキャリパーオーバーホールをご提案させていただきました。

 

余談ですが、ブレーキパットが偏摩耗してしまう主な原因は、メンテナンス不良です。

 

こちらのノアも、過去の車検整備でブレーキの分解清掃メンテナンスを実施していないようです。

これは、法令違反でもないことなのですが、そもそもブレーキというのは、人様の命に関わる重要なものですので、状態が悪くなってから整備をするものではありません。

 

しかし、残念ながらディーラーをはじめ、ほとんどの整備工場で車検の際にブレーキの分解清掃メンテナンスは実施していません。

偏摩耗があってもお構いなし!

 

私が30年前にこの業界に入った時は、ディーラーでもどこの整備工場でもみんな、車検整備では一所懸命にブレーキの分解清掃をしたものです。

しかし、今となっては、やっているところの方が少ないのが現状です・・・。

 

ブレーキのメンテナンス作業は、車検基本料金に含まれない作業のため別途費用がかかりますが、オートサプライ鈴木では、車検でご入庫いただく車両の全車で実施させていただいております。

 

今回は偏摩耗があったためキャリパーオーバーホールまで実施しますが、通常はブレーキ分解清掃給油のメンテナンスを車検ごとに行っております。

 

キャリパーを車から取外します。

 

ピストンもキャリパーからの錆が付着していましたが、清掃してきれいに除去しました。

 

交換するシール類です。

 

キレイに交換できました。

 

スライドピンの受け側もきれいに清掃します。

ブレーキパットの偏摩耗はこの部分のメンテナンス不良が原因で起こりますので注意が必要です。

 

キャリパーオーバーホールに合わせて、パットシムは交換した方が良いのですが、今回はきれいに清掃して再使用します。

 

交換する新品のブレーキパット。

アケボノブレーキのブルーパッケージがおすすめとなります。

 

新品のパットと比較すると、いかにすり減っているのかがよく分かります。

本当は、ここまですり減る前に交換がベストです。

 

当店では、4.0mmまですり減ったら交換をおすすめしています。

 

各部に必要なグリスを塗布して組み付けます。

地味な作業ではありますが非常に重要な作業となります。

 

後輪側も同様にブレーキメンテナンスを行います。

 

 

ブレーキパットを分解します。

 

後輪側は、残量に問題がないため交換は不要です。

幸い偏摩耗もありませんでした。

 

きれいにして、必要なグリスを塗布します。

 

元通り組み付けして完成です。

 

前輪、後輪ともに、キャリパースライドピンの動きも良くなり、次回の車検まで安心してお乗りいただけます。

 

ブレーキメンテナンスの仕上げ作業、ブレーキフルード交換です。

 

リザーブタンクから新油を注ぎ、各車輪のバルブを開いてブレーキペダルを何回も踏み込んで古いフルードを押し出していきます。

 

全ての車輪からフルードを交換したらフルードレベルを合わせて完了です。

 

エアコンフィルターの交換と発炎筒の確認です。

 

発炎筒は有効期限内でしたので、このまま車検に通します。

 

エアコンフィルターは、車検の項目ではないのですが、ご覧の様な状態になってしまっています。

 

エアコンの風は、全てこのフィルターを通しています。

安全性には直接的に影響がありませんが、衛生面を配慮して交換させていてだきました。

 

右側のフィルターは新品です。

当店では、ホコリ、粉塵、花粉はもちろん、ウイルスにも有効なフィルターを使用して交換しています。

 

インフルエンザやコロナ対策にも有効です。

 

ワイパーゴムの交換。

 

雨の日の視界が悪いと危険です。

1年ごとの交換をおすすめしております。

 

撥水性に優れたワイパーゴムを使用して交換しています。

 

左前のスモールランプ電球が切れていました。

灯火類は、車検の点検項目ですので、このままでは車検委通りません。

 

新しい電球に交換して点灯することを確認して、今回の車検整備は完了です。

 

この後、車検場にて検査を受けて、車検証の有効期間を更新して車検整備は完了です。

 

整備内容と費用

整備内容
  • 法定24ヶ月点検
  • 検査機器による点検調整
  • ブレーキフルード交換
  • 前ブレーキパット交換
  • 前ブレーキキャリパー・オーバーホール
  • 後ブレーキメンテナンス(分解清掃給油)
  • エンジンオイル・オイルフィルター交換
  • 冷却水性能復活剤補充
  • エアコンフィルター交換
  • ワイパーゴム交換
  • 左前スモールランプ電球交換
参考費用 車検総額約17万円

内訳
基本料金+法定費用合計 約11万円
整備代金 約6万円

車検整備費用は、お車の車種、年式、走行距離などによって大幅に変動しますので、上記費用は参考程度にお考えください。

 

オートサプライ鈴木の車検についてはこちらもご覧ください。

 

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